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過去に遡って多額の賃金支払いの指導が増えています。
【事例】
業種: 保険業
労働者数: 企業全体で900名
労働基準監督官の臨検監督が実施され、出勤簿と建物への入退館記録を比較したところ実際の時間数と乖離が認められた。当該会社ではフレックス制を採用しており労働者の自己申告によって労働時間の把握をおこなっていた。
担当官が実際の労働時間との乖離を追及したところ、会社が適正な時間管理をしていなかったことを認め、労基法37条違反としてその是正を求めた。
併せて、始業・終業時刻の端末への入力がそれぞれ30分単位、60分単位でしか入力できないなど自己申告をシステム的に制限している事実も確認されたためその改善も指導した。
<改善状況>
●企業全体で対象労働者約800名に対し賃金総額1億7,000万円を支払った
●始業・終業時刻の端末への入力については分単位で入力できるようシステムを改良した
<コメント>
このケースでは自己申告制による出勤簿とビル管理の入退館時刻をくらべて、出勤簿の過少の時間を評価され是正勧告を受けたケースです。
ビル管理の入退館時刻は、勤務時間を記録したものではありませんが、ほぼそれを労働時間とみなされるような扱いとなっています。また、この事例ではありませんが一人一端末を配布している会社であればパソコンの電源のON/OFFの記録を労働時間として取り扱うこともあります。
ここで極めてリスクといえるのは次の点です
@15分単位30分単位で労働時間を切り捨てていたこと
A労働基準監督官はタイムカード上から「在社時間イコール勤務時間」として取り扱うこと
実は、このような運用をしている会社は多いのではないでしょうか?
会社の認識と法律の内容や監督官の取扱い基準が違うことから多額の未払い賃金が発生してしまう、まさに是正勧告の怖さといえます。
遡及支払いにあわないためにはどうすればいいのでしょう ⇒ 事前対策のヒント
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